沢登り

小矢部川 オヤザキ谷・コヤザキ谷周回 

小矢部川 オヤザキ谷・コヤザキ谷周回

前回大杉谷に行ったK村さんが「記録のないこの沢に行ってみたい」とお誘いを受けた。
それが小矢部川支流のオヤザキ谷・コヤザキ谷である、釣りでは小矢部川にはしばしば行くようであるが、無理は出来ない。
記録がない沢に挑戦するなんて面白いに決まっている?いや・・・全く面白くない沢かもしれないが、それを含めて楽しい冒険になる。

もちろん全く下準備をしない訳ではなく、まずは地形図をみて研究する。等高線をみていくと怖い部分が見えてくる。
そして現代ではグーグルマップを使って航空写真を見れるので、大体大きい滝がどこにあるのか分かってしまうのだ。
随分便利になってしまったが、それでも新しい場所に行くという事は非常に危険なのである。

入渓するまでに懸垂が必要な事や、大きい滝が出てくるかもしれないという事で装備は気持ち多めに持った。
とにかく10月後半という事で寒さと日の短さがどうしても不安になっていた。

刀利ダム(とうりダム)に集合して林道を歩く、熊が怖いので熊鈴を完備。
K村さんは100均で買った鉄砲で音を鳴らす爆竹を持ってきていた。 おお!さすがです!と思って興奮した筆者であったが・・・
いざ音を聞いてみると、うーんなんとも情けないというか頼りがない値段なりの音であった。これなら1000円でも出してそこそこの爆竹買えばよかったかな?
林道途中から本流へ藪を漕いで降りる、この道は以前遊歩道であったようであるのだが・・・今では藪である。
そもそもこんな場所に遊歩道を作るなんて昔の日本という国は凄かったんだなぁ。 加えて対岸まで吊り橋までかかっていた跡がある。

本流に降りるとオヤザキ谷の入口が見えるが、そこには8m滝という門番がいてどうにも正面からはいれさせてもらえないようだ。
右から巻いて入渓する。いよいよオヤザキ谷の遡行開始である。
堰堤を三つほど超えていく、それにしても熊がいそうな雰囲気だったので声を張り上げて進んでいく。

堰堤を越えると、ナメが出迎えてくれるそれも非常に綺麗で長い。紅葉の時期もあって非常に美しく見える。
ナメだけではなく徐々に滝もポツポツ出てくるがロープを出すほどの滝でもなかった。
しかしながらこの時期には嬉しくない瀞も出てきたりと沢要素が満載である。

途中の支流に見えた60m滝は非常に美しく感動したし、いつか登ってみたい。
その後もいくつかの滝が現れるがフリーで超えていく、それにしても時間が掛かってしまった。
今でも思い出すが、下降は簡単な事が分からずに「もし時間がかかったらどうする?最悪ヘッデンでも死なないように注意しよう」とガチ真面目に話あったものだ。
悲観すぎるのもよくはないが、あまりにも楽観すぐるのもそれはそれで良くはないのである程度のリスクを感じながらが大事である。

オヤザキ谷を詰め上がる時に、大滝を期待?(覚悟)していたが、実際は素敵なナメが待っていた。
些か滑りやすいが、しっかり集中して登る。 ちなみにこのルートはエスケープがないので非常にプレッシャーを感じた。
ナメを越えれたら藪漕ぎ ツバキ・シャクナゲ・ササなどが犇いていたが気合いで進む、というか進むしかないのである。
途中藪が薄い所にでた、少し落ち着いて遠くを見るとそれはそれは美しい紅葉をみれた、こんな綺麗な景色はなかなか見れない。

藪を漕ぎ沢地形を見つけ一気に降っていく,ドロドロで非常に滑ったが気を掴みながら一気に降りていく。
ようやく水が見えてきて沢に登る事ができた、これで一安心。まずは地形図にある三俣まで目指して進む。
途中滝があり懸垂で降りる、いつもはロープを出したら毎回ザックに片ずけていたが、懸垂しなければいけない箇所が多い場合はタスキ掛けの方が
非常に楽で時間が大きく短縮できる。 無論筆者は高校時代駅伝部に所属して都大路に出場したのでそれなりに自信はあるのだ。
無事三俣までくればもうこちらの勝ちだ、これから下は難しい所はなさそうなのでしっかり安全に降るだけ。

・・・少し甘くみていた。兎に角岩が滑る。 長い事沢登りをしているがここまで滑るのは初めて。
2人ともラバーであったが、恐らくフェルトでも太刀打ちできないのではないだろうか・・・いや少しフェルトの方がマシかもしれないな。
そして今回痛感したのが、最近筆者が愛用している足袋は岩の上に乗ると非常にダメージが受けやすい、シューズなら足裏を守ってくれるが足袋はそれがない。
非常に痛いし、足が怠くなってくる。 これは今回初めて知った事だった。 必ずしも足袋がいいとは限らない。
初心者の方はシューズを改めてオススメする次第だ。

恐ろしいほど滑るまくる岩に対抗する手段はなく、痛い目にあいながらなんとか本流に辿りついた時の嬉しさといったら・・・
そして最後にまさかのゴルジュがあった。 泳ぐしかないのであるがやはり冷たい。
ここまで疲れていてはリアクションも乏しい。いや本当に最後のゴルジュは厳しい。 つまりコヤザキ谷の入り口はすぐにゴルジュなのだ。
後は駐車場に戻るだけ、熊避けの叫びを忘れずに行うがやはり疲れていると声も小さくなってしまう、まぁこうなれば熊も同情してくれるだろう。
ようやくたどり着いた駐車場から見る紅葉の地に我々が居た!それだけはまぐれもない事実なのだと胸が熱くなった。

0655
刀利ダム出発。紅葉が非常に綺麗。

0715
本流へ懸垂下降
20m 個々で30mを装備した。
その後渡渉、流されないように気をつけて渡る。

0740
8m滝を迂回して沢へ懸垂下降。
吊り橋後を発見。
30m2本をしっかり使うほどの長さである。
入渓してから堰堤を超えていく。

0930
瀞 もちろん泳がずにへつって進む。

0945
支流に60mスラブ滝

1000
滑りやすいナメ
支流の20m滝が見える

1015
二股 右にいく

1020
8m滝
フリーで登る。 シャワーで非常に寒い。

1130
藪漕ぎ開始!

1150
絶景か!

1200
一気に降る ドロドロ

1210
懸垂で降る

1245
三俣 ここで一休み ここまでくれば安心です。

1450
堰堤を巻いて降りる

1510
まさかの最後にゴルジュ
気合いで泳ぐ、リアクションとる元気もなく。

1545
駐車場到着
本当に疲れました。

タイム
駐車場0655-入渓0815ー登山道1300ー駐車場1450

日程:2020年10月11日(日)

場所:石川県金沢市

遡行図:
小矢部川-オヤザキコヤザキ遡行図_201025

ルート図:

人数:2人 K村さん

推奨装備:30mロープ スリング カム

ソール:ラバーを使用 オヤザキ谷はそれほどでもないがコヤザキ谷はありえないほど滑る。
筆者らはラバーを使用したがもしかしたらフェルトの方が適切かもしれない。

難易度:初級

駐車場

備考
・30mロープ二本は最低限必要
・登攀で厳しい箇所はない
・下降のコヤザキ谷は非常に滑りやすい
・藪漕ぎは濃いもののそこまで長くはない

駐車馬を出発して林道を進む

本流へ降りる箇所は分かりにくいので注意

藪藪しているが、昔は遊歩道であった。

20m懸垂で沢に降りる

オヤザキ谷へ巻いて入渓する

25m懸垂で入渓

ようやく入渓。
熊が出そうな雰囲気がするぞ。

堰堤を三つ超える

それにしても素晴らしい紅葉

小さな滝を快適に登りながら遡行する。

支流にある60m滝
圧巻の迫力!
時間があれば登りたい。

その後は滝がどんどん出てくる。

紅葉と滝と筆者

登攀が楽しい。

シャワークライミング!

 

予想では厳しいと思われていた標高差 実際は簡単に登れた。

厳しくて痛い藪漕ぎ

藪を漕いだご褒美がこれ

 

ご褒美多すぎでしょ

コヤザキ谷へ降りる道はドロドロで難儀した。

コヤザキ谷に入ればこちらの勝ちだ。

無理にクライムダウンするのは危険

 

最後のゴルジュで泳ぐ事に 冷たいよ!

本流へ戻り
後もう少し

お疲れ様でした。


筆者のおすすめ装備

ウエア類

沢登りでは水中の中に入る事も多く体温が低くなりがちです。

足袋タイプは足先の感覚が掴み安く登攀しやすいのがメリットです。

とりあえずこれから沢を始める方はフェルトをオススメします。


ソックスはネオプレン製がオススメです。
沢は常に濡れるので普通のソックスではNG 保湿力があるネオプレンソックスがオススメです。
足袋の場合はソックスも合わせよう。



沢には砂利が沢山あるので靴の中に入ってきますのでスパッツで入るのを防ぎます。
脛をぶつける事もお多いのでサポーターとしても非常に頼りになります。

沢ではいくら防水ザックを使っても中に水が入る事を想定しなければなりません。
ザックの中にインナーとして防水スタッフバッグは必携です。

ギア類

懸垂下降が必要な箇所が出てくるのが沢登りです。
ビレイでも使える物を持っていきましょう。
ぺツル・BDを買っておけば安心です。
筆者はBDのATCガイドを使用しています。


セルフを取るのに必要なPASは絶対に忘れては行けません。
登攀だけだはなく、高巻きの際にも有効です。
安全を確保する為にPASは大きな力になってくれます。


ハーネスは軽くて立ったままでも着用できるタイプがオススメです。

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